人間の能力に対しての、不眠状態(覚醒が続いている状態)による弊害はたくさんあります。
それらの中で、先ず最初に低下していくのが、「集中力」です。
集中力について様々な資料を調べますと、大変分かりやすいものとして「運転中の居眠り事故」についての記述が有りました。
居眠り運転による事故は二通りの居眠りにより起きます。一つ目は、ハンドルを握ったまま眠ってしまう居眠りです。もう一つは、集中力が2秒~数秒ほど途切れる居眠りです。後者を「マイクロスリープ」といいます。完全に眠ってしまう場合は非常に少なく、ほとんどのケースは「マイクロスリープ」です。
マイクロスリープが発生する原因は、慢性的な睡眠不足です。日常的に睡眠時間が7時間に満たない人がこの状態になりやすいです。マイクロスリープの状態では、外界の情報を脳が取り入れなくなります。視覚だけでなく知覚全てと運動機能の全てが機能しません。高速道路を運転中に2秒程マイクロスリープ状態になることを想像するとゾッとします。