人の脳や体の働きを考える時に、例えばお酒に酔っていない状態とお酒に酔っている状態のパフォーマンス(性能、能力、動作)に大きな差が有る事は、容易に理解できます。
調べてみるとオーストラリアに、睡眠をとれていない状態とお酒に酔っている状態とを比較してみる研究が有りましたので、ご紹介します。
この研究では、片方のグループは血中アルコール濃度(0.8%)に至るまで飲酒してもらい、もう片方のグループは一晩中起きてもらいます。両方のグループに同じ作業をしてもらい失敗の数を測ります。
結果、19時間連続して起きていた人達は、法律上の酔っ払いに分類される人たちと同じくらいパフォーマンスが低下し失敗の数が増えていたのです。加えて記述されていたのは、起きて15時間を過ぎるころから急激なパフォーマンス低下があったことです。
実際の生活で考えると、仮に朝7時に起きたとすれば夜10時頃から急激にパフォーマンスが落ち、深夜午前2時頃に飲酒運転をして帰宅するのと同じような状態になっているということになります。
もう一つ、アメリカのワシントンDCのAAA交通安全基金による2016年の発表を書きます。睡眠時間が5時間未満になると自動車事故を起こす危険は3倍になり、睡眠時間が4時間未満になると11.5倍になるそうです。これらのことから睡眠不足は、私たちが想像するよりはるかに危険な行為と言えます。
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